モロゾフさんのコスモポリタン廃業

全国規模で有名な洋菓子メーカーモロゾフ。
ここの創業者はロシア革命を逃れて日本にやってきたモロゾフ氏だが、
共同出資者(日本人)との対立で、モロゾフの経営からは独立。
自身の名前なのに「モロゾフ」の商標は使えず、
コスモポリタンという洋菓子店を神戸市内に開業していた。

戦災や震災など、数々の苦難を乗り越えてきたのに、このたびとうとう廃業してしまったという。
10年以上前、一度だけ、ここのクッキーを食べたことがあった。
神戸に来てから、今度は有名なチョコレートをぜひ、と思っていたのに、その願いかなわず残念。
創業80年。現在は三代目だが、廃業にあたってのコメントが神戸新聞のwebに載っていた。
以下引用。
「昔ながらの作り方、売り方が時代の流れにマッチしなくなった。
体力があるうちに事業を畳む決心をした」(2006年8月18日付、神戸新聞Webサイト)

老舗の生き残り、というのは味だけではなく経営方法など、
様々な要因があるので何とも言えないけれど、
本物を作っているところが売れなくなってしまうという現実は、寂しい。 “モロゾフさんのコスモポリタン廃業” の続きを読む

美味しいもの

抗がん剤治療中は吐き気が強く、頑張ってどうにか食事を食べているという状態だが、
食べられないというこのような状態で、なぜか夫が欠かさず見るのは
料理番組や旅番組などの「美味しいもの」の番組やネット。
そういえば、去年7月の入院時、絶食状態だったときも、見舞いに行くと必ず見ていた。
食べられないのにストレスにならないのか?と思うのだが、
食べられないという状態だと逆に見るだけでもとびきり美味しいものに触れたいそうだ。
わかるような、わからないような・・・
今回も、副作用が抜けたら美味しいものをいっぱい食べよう。 “美味しいもの” の続きを読む

抗がん剤治療11クール目

出かけて楽しんだ週末から一転、今日から抗がん剤治療11クール目。
朝、病院に行く夫を駅まで送り、私はそのまま出勤。
20時少し前に帰宅してみると、いつも通り嘔吐感に苦しんでいる夫。
コンスタンを服用してはいるが、今日の吐き気はやや強めらしい。
私が帰宅した時点で既に2回嘔吐したとのこと。うーむ。
ここ2ヶ月ほどは比較的副作用が軽く、ちょっと安心したところだったのに・・・

夕ご飯は抗がん剤治療中の定番となっている味噌おじや。
今日はあまり食べられなかったけれど、とりあえず、一口二口でも、
食べればそれだけ力になるから、食べられて良かった。

それにしても、本人が書いているけれど、投薬期間中と休薬期間中の落差は大きい。
まずほとんど起きあがれないし、休薬期間中は私の1.5~2倍は食べる食事量が、
投薬期間中は私の1/3くらいになるし、ずいぶん弱気になるし。
私が思っているより、ずっとずっと辛いのだろう。
少しくらい代わってあげられたらいいのだけど・・・
ともかく、半分は過ぎた。あと少し、あと少し。 “抗がん剤治療11クール目” の続きを読む

ふしぎ大陸南極展

金曜日、私は出張で、夫は関東の病院にかかるために東京に出る。
東京に出たついでに1泊追加して、前から見たいと思っていた
国立科学博物館(かはく)でやっているふしぎ大陸南極展を見に行く。

日本南極観測50周年を記念した展覧会で、かはく、国立極地研究所、朝日新聞社が主催。
第45次隊の越冬隊員として朝日の記者とカメラマンが同行しているので、
写真はほとんど45次隊のものであった。

内容は、南極観測の歴史と観測成果についての展示。
ペンギンのフリッパー(翼)や鯨のひげ、隕石、南極の氷に触れるという体験もできる。
白瀬中尉の初上陸、戦後の観測参加から最近の観測状況など、
実に多くの人たちの、多くの努力のもとに、素晴らしい事業がなされているなとつくづく感じた。
南極へ行くのに使用しているしらせはあと数年で建造寿命がくるため、
次の観測船が現在建造中。新しい観測船でも多くの成果が上がることを祈る。 “ふしぎ大陸南極展” の続きを読む

惑星の定義

国際天文学連合で、太陽系惑星を8つとする案が採択された。
1週間ほど前に、12個とする案が提案されていたが、
結局冥王星は惑星ではないということになり、8個に落ち着いた。

ちょうど1ヶ月ほど前、たまたま夫と夕ご飯を食べながらこの話題になり、
まだ惑星の定義がはっきりしていないということを教えてもらい意外な思いだった。
結局、今日決まった惑星の定義は、
(1)自らの重力で球状となる
(2)太陽を周回する
(3)軌道周辺で、圧倒的に支配的な天体
だそうで。

夫からは、ひと月前のその会話の時に、冥王星は惑星ではないと力説されていたので、
12個案が出たときにはどうなるんだろう?と思っていたが、
科学者の総意としては8個が妥当らしい。
国際天文学連合としては、1928年に星座が88個と決められたとき以来の決定だとのこと。
こうして、新しいことが決まっていく時期に立ち会えるのは面白い。 “惑星の定義” の続きを読む

秋の気配

つくばとは比較にならないくらい暑い関西の夏。東北人にはなかなか辛い。
まだまだ暑くて体力を消耗するけれど、夜、ほんの少し、風が涼しくなっているのを感じる。
2日ほど前、今年初めてのツクツクボウシの鳴き声を聞いた。
見えないけれど、秋は近づいている。

秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる
(藤原敏行、古今集) “秋の気配” の続きを読む

抗癌剤の爪痕

これまでにも書いてきましたが、2~3週間ごとに抗癌剤を投与していると、
投薬期間と休薬期間の体調のギャップがかなり大きいです。

今回の投薬では、なぜかまた髪の毛が多く抜け始めたのですが、
抜けた髪の毛に、しっかりと投薬の痕跡が残っていました。

抜けた髪の毛・・・・こんなんです
※サイズが大きいので注意

よく見ると、髪の毛が太い部分と細い部分のまだらになってるのが分かります。
もちろん細い部分が投薬期間で、太い部分が休薬期間です。
うちの奥さんが数えたら、ちゃんと10回分残っていました。
やっぱり投薬中は身体全体が弱るんですね。

もっとも、2月に治療を開始したときには、医者には
「つるつるになります」と言われていたので、
それなりに残っているだけましなのでしょうね。 “抗癌剤の爪痕” の続きを読む

脱毛

ここしばらく(6クール目くらいから)治まりつつあった脱毛、今回のクールで久々に目立つ。
白いポロシャツの肩や枕カバーに落ちる抜け毛、髪を洗ったあとの排水口に残る髪など、
久しぶりに「抜けてるな」と自覚する量。
まだ、見た目的に髪が薄くなったとわかるほどではないので、
副作用としてはまだまだ軽い方だと思うけど、
最近落ち着いていたのに、と思うとちょっとだけ気落ち(本人ではないのだが・・・)。
今回のクールは、吐き気も少し強かったし、夏バテで体力が落ちている影響なのかな。
気をつけなくては。 “脱毛” の続きを読む

岸本葉子「がんからはじまる」

最近闘病記関係の本やブログを読むことが多い。この方の著書を記事にあげるのは2回目。
私は、「がんと心」の方を先に読んだけれど、著者ががん(虫垂がん、StageⅢ)を
公表した最初の本はこちらである。

含まれている内容は、がんの発見、診断から、退院後1年ほど経ち、
がん患者のサポートグループ「ジャパン・ウェルネス」に参加するところまでの、
経緯と著者の思考。

内容は2部構成となっており、第1部ががん発見~退院まで、第2部が退院後。
「がんと心」が、術後3年が経過し、比較的客観視したような書きぶりだったのに対し、
こちらの方は、実際は術後1年以上経って書いたものではあるのだが、
がんの診断、入院、手術、退院という出来事に対し、
オンタイムでの感じ方、考え方が書かれている。
告知を受けたときの心理、手術を控えてのこと、手術が終わってから、再発の不安に揺れる心。
非常にまじめに、深く思考を巡らせているところもあれば、いつもの岸本さん風の、
ちょっと軽快な書きぶりのところもあり、内容が重い割には読みやすかった。 “岸本葉子「がんからはじまる」” の続きを読む

今日の一言

日曜の夜、食事の後しばらくしてからちょっとジュースでも買いに行こうということになり、
2人で近くの自動販売機の所まで散歩がてら歩いて買い物に行きました。

で、帰りに色々と雑談していたら、奥さんが一言。

「ねえ、小さい頃、波動砲撃ってみたいと思わなかった?」

・・・・・波動砲ですか。

こんなことを考えていて、さらっと口に出せる奥さんが大好きです(笑)。
さすが工学系の研究者。

ちなみに、私は、撃ちたいと思っていました(大笑)。
あと、真田さんの「こんなこともあろうかと・・・」という台詞にあこがれていました。
そんな私は理学系の研究者。

まあ、こんな夫婦です。 “今日の一言” の続きを読む