今日午前の参議院本会議で、がん対策基本法案が成立した。
民主党の山本孝史議員ががん患者であることを公表したこともきっかけになったのか、
与党案と民主党案の調整で、1ヶ月弱の審議により成立。
(民主党案が4月4日に提出されたあと、与党案が5月23日に提出されるまで、
1ヶ月以上放置されていたという経緯はある。)
法案の文書がわかりにくいので、新聞の記事に頼ると、
(1) がん研究の推進
(2) 治療の地域格差の解消
(3) 患者の声を対策に反映させるシステムの構築
を謳っているあたりが特徴か。現在居住している兵庫県にはがんの拠点病院がない
(しかし腫瘍内科専門医はいるので、現在その先生のお世話になっている)ので、
この法案を機に整備されてほしいと思う。
また、雑多な治療情報があふれて何が信頼できるのかわからない状況であり、
情報の一元化というのも望まれることである。
個人的には、このような法案で、高度で先進的な治療法の研究が進むのと同時に、
このブログにも何度か書いているが、食事や生活習慣の影響などの疫学的研究も進めてほしい、と思う。
残念なのは、民主党案にあった、がん登録制度が見送られたこと。
日本では未だに告知の問題があり、理解が得られないという意見が多かったためらしいが、
がん治療の有効性について、Evidenceを増やし、より有効な治療を確立し、
また、無効な治療を排除するには重要な制度であるので、見送られたのは残念。
付帯決議に推進の必要性が盛り込まれたので今後に期待。

